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法人名義の車を売却する手続き・必要書類・税務上の注意点【2026年版】
最終更新日:2026年3月22日
この記事の結論
- 売却は
- 法人名義の車でも通常の買取業者で売却可能。手続きは個人とほぼ同じ
- 個人との違い
- 法人の印鑑証明書+履歴事項全部証明書(登記簿謄本)が必要
- 税務処理
- 売却益・売却損の計上が必要。具体的な処理は税理士に確認を
- まず最初に
- 複数の買取業者に査定を依頼して売却価格を比較するのがおすすめ
法人名義の車を売却するときの必要書類
法人名義(会社名義)の車を売却する場合、個人の売却書類に加えて法人特有の書類が必要です。以下の一覧表で確認してください。
| 書類名 | 取得場所 | 備考 |
| 自動車検査証(車検証) | 車内に保管 | 車両に常時備え付けが義務 |
| 自賠責保険証明書 | 車内に保管 | 車検証と一緒に保管されていることが多い |
| 自動車リサイクル券 | 車内に保管 | 紛失時は自動車リサイクルシステムのサイトで確認可能 |
| 法人の印鑑証明書 | 法務局 | 発行から3ヶ月以内のもの |
| 会社の実印(代表者印) | — | 印鑑証明書と同じ印鑑 |
| 譲渡証明書 | 買取業者が用意 | 会社の実印を押印 |
| 委任状 | 買取業者が用意 | 名義変更を業者に委任するための書類 |
| 履歴事項全部証明書(登記簿謄本) | 法務局 | 法人の実在証明。社名・所在地変更がある場合は変更履歴が記載されたもの |
履歴事項全部証明書とは:法人の商号・本店所在地・代表者などの登記情報が記載された公的書類です。車検証の法人情報と現在の法人情報を照合するために必要です。法務局の窓口(手数料600円)またはオンライン請求(手数料500円程度)で取得できます。
社名変更・本店移転をしている場合
車検証に記載されている社名や本店所在地と、現在の登記情報が異なる場合は、変更の経緯が記載された履歴事項全部証明書が必要です。
- 社名変更のみ:履歴事項全部証明書で旧社名から現社名への変更が確認できればOK
- 本店移転のみ:履歴事項全部証明書で旧所在地から現所在地への変更が確認できればOK
- 複数回の変更がある場合:閉鎖事項全部証明書が必要になるケースもある
合併・分割を経ている場合:合併や会社分割によって車両の所有権が移転している場合は、追加で合併契約書や分割計画書の写しなどが求められることがあります。手続きが複雑になるため、買取業者や行政書士に事前相談することをおすすめします。
個人名義との必要書類の違い
法人名義の車の売却と個人名義の売却では、必要書類と税務処理に違いがあります。以下の比較表で確認してください。
| 項目 | 個人名義 | 法人名義 |
| 印鑑証明書 | 市区町村役場で取得(個人のもの) | 法務局で取得(法人のもの) |
| 実印 | 個人の実印 | 会社の代表者印 |
| 住所証明 | 住民票(住所変更がある場合) | 履歴事項全部証明書(登記簿謄本) |
| 追加書類 | なし(通常) | 履歴事項全部証明書が必須 |
| 売却益の課税 | 譲渡所得として所得税の対象(50万円の特別控除あり) | 法人の益金として法人税の対象 |
| 確定申告 | 必要な場合あり(詳細はこちら) | 法人税申告に含めて処理 |
法人売却で覚えておくべきポイント
- 印鑑証明書の取得先が市区町村役場ではなく法務局になる
- 個人の住民票の代わりに履歴事項全部証明書が必要
- 売却益が出た場合は法人税の課税対象になる
- 減価償却の処理が必要(帳簿価額の確認が重要)
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法人車両の売却にかかる税務処理
法人名義の車を売却した場合、売却価格と帳簿価額(未償却残高)の差額によって固定資産売却益または固定資産売却損が発生します。この処理は法人税の申告に直結するため、正確に行う必要があります。
売却益が出る場合
売却価格が帳簿価額(未償却残高)を上回った場合、差額が「固定資産売却益」として計上されます。この売却益は法人の益金に算入され、法人税の課税対象となります。
売却損が出る場合
売却価格が帳簿価額を下回った場合、差額が「固定資産売却損」として計上されます。売却損は法人の損金に算入でき、法人税の負担を軽減する効果があります。
帳簿価額の確認方法
車両の帳簿価額は、取得価額から減価償却累計額を差し引いた金額です。経理担当者または顧問税理士に確認してください。
- 取得価額:購入時の車両本体価格+付随費用(登録費用・取得税など)
- 減価償却累計額:取得から売却時点までに計上した減価償却費の合計
- 帳簿価額:取得価額 − 減価償却累計額
税務処理は必ず税理士に確認してください:車両の売却に伴う仕訳処理・消費税の取り扱い・リサイクル預託金の処理など、税務上の論点は複数あります。本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の税務アドバイスではありません。具体的な処理は顧問税理士にご相談ください。
消費税について:法人が車を売却した場合、原則として消費税の課税取引となります。ただし、免税事業者の場合や簡易課税制度を適用している場合など、事業者の状況によって取り扱いが異なります。この点も税理士への確認をおすすめします。
法人名義の車を売る流れ
法人名義の車を売却する基本的な流れは、個人の場合と大きく変わりません。法人特有の書類準備と社内手続きが加わる点を押さえておきましょう。
-
1
社内決裁を取る
車両の売却について、社内の稟議・決裁を得ます。取締役会設置会社の場合は取締役会決議が必要なケースもあります。
-
2
帳簿価額を確認する
経理部門または顧問税理士に、売却する車両の現在の帳簿価額(未償却残高)を確認します。売却価格の目安を把握するためにも重要です。
-
3
複数の買取業者に査定を依頼する
法人名義であることを伝えた上で、複数の買取業者に査定を依頼します。査定額を比較することで、適正な売却価格を把握できます。
-
4
必要書類を準備する
法人の印鑑証明書・履歴事項全部証明書を法務局で取得し、その他の書類とあわせて準備します。
-
5
売却契約を結び、車両を引き渡す
買取業者と売却契約を締結し、書類一式と車両を引き渡します。名義変更手続きは買取業者が代行するのが一般的です。
-
6
経理処理を行う
売却代金の入金を確認したら、固定資産台帳の除却処理と仕訳処理を行います。処理方法は税理士に確認してください。
法人車両の売却で注意すべきポイント
リース車両は売却できない
リース契約で使用している車両は、リース会社が所有者であるため、法人が自由に売却することはできません。リース契約の残期間や精算条件を確認した上で、リース会社に相談してください。
ローン残債がある場合
ローン(割賦)で購入した車両で残債がある場合、車検証の所有者欄がディーラーや信販会社になっていることがあります。この場合は、ローンを完済して所有権解除の手続きを行ってから売却する必要があります。詳しくは「車を売る手続きの流れ」を参照してください。
代表者個人への売却(名義変更)
法人の車を代表者や役員個人に売却(譲渡)することも可能ですが、必ず適正な時価で取引する必要があります。
- 時価より著しく低い価格で譲渡 → 差額が「役員賞与」として課税される可能性
- 時価より著しく高い価格で買い取り → 差額が「役員への寄附金」として扱われる可能性
適正価格の算定:適正な時価は、同種・同年式の中古車市場価格や、帳簿価額などを参考に算定します。恣意的な価格設定は税務調査で指摘されるリスクがあるため、税理士に相談の上で適正価格を決定してください。
売却のタイミング
法人の場合、売却のタイミングによって当期の損益に影響があります。期末に近い時期に売却すると、当期の利益調整と受け取られる可能性もあるため、合理的な理由を整理しておくことが望ましいです。
法人車両の売却で押さえるべきチェックリスト
- 社内決裁・稟議は完了しているか
- 車両の帳簿価額(未償却残高)を確認したか
- リース車両ではないか(所有権の確認)
- ローン残債・所有権留保の有無を確認したか
- 法人の印鑑証明書・履歴事項全部証明書を取得したか
- 税理士に売却時の税務処理を相談したか
必要書類の全体像は「車を売る手続きの流れ」で解説しています。持ち物のチェックには「車を売るときの持ち物チェックリスト」も活用してください。
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よくある質問
Q. 法人名義の車を売却するにはどんな書類が必要ですか?
A. 法人名義の車の売却には、車検証、自賠責保険証、リサイクル券、会社の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)、会社の実印、譲渡証明書、委任状、履歴事項全部証明書(登記簿謄本)が必要です。社名や本店所在地が車検証と異なる場合は、変更の経緯がわかる登記簿が追加で求められます。
Q. 法人名義の車を売ったときの税務処理はどうなりますか?
A. 法人が車を売却した場合、売却価格と帳簿価額(未償却残高)の差額が譲渡益または譲渡損として計上されます。譲渡益が出れば法人税の課税対象となり、譲渡損が出れば損金として計上できます。具体的な仕訳や処理方法は税理士に確認することをおすすめします。
Q. 法人名義の車の売却と個人名義の売却で手続きはどう違いますか?
A. 主な違いは3つです。(1)印鑑証明書が個人のものではなく法人のもの(法務局で取得)、(2)履歴事項全部証明書(登記簿謄本)が追加で必要、(3)売却益が出た場合に法人税の課税対象になる点です。手続きの流れ自体は大きく変わりません。
Q. 社名変更や本店移転をしている場合、追加で必要な書類はありますか?
A. 車検証に記載されている社名・所在地と現在の情報が異なる場合は、変更の履歴が記載された履歴事項全部証明書が必要です。法務局の窓口またはオンラインで取得でき、手数料は窓口600円・オンライン請求で500円程度です。
Q. 法人名義の車を代表者個人に売却(名義変更)することはできますか?
A. 可能ですが、適正な時価で取引する必要があります。時価より著しく低い価格で譲渡すると、税務上「低額譲渡」とみなされ、差額が役員への給与(役員賞与)として課税される可能性があります。適正価格の算定や税務リスクについては、必ず税理士に相談してください。
※ 情報は2026年3月時点の内容です。最新情報は公式サイト等をご確認ください。本記事はアフィリエイト広告を含みます。税務に関する記載は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務アドバイスではありません。具体的な処理については税理士にご相談ください。
この記事を書いた人
廃車ナビ編集部|車の売却・買取に関する情報を、中立的な立場でわかりやすくお届けしています。記事内容は定期的に見直し、最新の情報を反映するよう努めています。